jet-black

 英語教員になってまだ若い頃、jet-blackという単語が気になっていたんです。当時の英々辞典には、”very dark shiny black”[LDOCE]、”very black”[HEED]、”deep, glossy black”[OALD]という定義が挙がっており、一方英和辞典には「黒玉色の、漆黒の」という訳語が挙がっている程度でした。当時の私は、英米のペーパーバックや雑誌・新聞を読み漁っている時代だったんですが、その中で私が出会う例は、全てjet-black hairの形で使われていました。どうやらこれは髪の毛が真っ黒でつやがあることを形容するときに使う言葉なんだな、という感じで受け取っていたんです。次のような例です。

(1)  She was a stocky forty-five-year old woman with jet-black hair pulled back into a tight bun on the crown of her heard.  ―Robin Cook, Brain.

(2) “I was just thinking that if we ever had children and they ever had anything but jet-black hair, you’d be in big trouble.”  ―D.Steel, A Perfect Stranger.

(3) Her marvelous jet-black hair was pulled high on her heard in a mass of ringlets instead of just hanging loose down her back, and that alone made her look different.  ―V.C.Andrews, My Sweet  Audrina.

(4) She was a woman in her late thirties, he guessed, dressed entirely and suitably in summertime white―a white dress and whilte high-heeled pumps, a white shoulder-slung leather bag, a white carnation in her jet-black hair.   ―Ed McBain, Heat.

 私は、1984年に『現代英語教育』の編集部から頼まれた原稿「私の英語研究法」の中に、そのことを書いています(現代英語教育』創刊20周年記念号、1984年)。私の関係する『ライトハウス英和辞典』では、いちはやく「(髪などが)漆黒の」という訳語を掲載しました。今ならコーパスを使えばすぐに分かることで、辞典にも常識となっていますが(髪の毛との共起に言及していない辞典もかなりありますが)、当時はこうして自分で一枚一枚用例を集めては、洞察を加えていたんです。懐かしい思い出の一語です。❤❤❤

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