ひどい模試問題

 模擬試験の問題の中には、ひどい問題が結構あります。今年の島根県の高校入試問題は、新しい学力観に基づく、非常に意欲的でいい問題だったと感心したのですが、残念ながら英語そのものに問題が散見されました。お粗末な英語が結構見られたんです(「CEEA(高校[+α]英語教育研究会)」に投稿しました)。内容面でもどうかな?と思うものもありました(⇒例えばコチラ)。あれだけ膨大な時間と検討をかけて練りに練ったはずの問題(少なくとも私の経験では)でもあの程度なんですから、短期間で作り上げる模試の問題が低レベルであることは、やむを得ないのかもしれません。私は昨年一年間、三年生を指導して、数多くの模試問題を、生徒と一緒に解いてきましたが、その中で唖然としたことを、今日の話題にします。

 一番ひどかったのは、昨年12月に実施した「駿台プレテスト」でした。第5問の物語文の問1に関してです。この英文は、犬の人間に対する愛情を取り上げた英文で、チョットいい話なんです。

 当日に配布した駿台の「解答解説」には、「第1段落第5文(At the time…)に「この物語の時点では、ロッキーは3歳で、リタは11歳の少女だった」とあり、続く第6文(Rocky had been…)に「ロッキーは生後10週間の時にリタにもらわれ…」とある。この2文からロッキーがリタにもらわれたとき、ロッキーは生後10週間でリタはおよそ8歳くらいだったことになり、この事実と一致する④が正解となる。」という解説がありました。この出来事が起こったのはロッキーが3歳で、リタは11歳の時。ロッキーは生後10週間でもらわれてきた。11-3=8歳、という計算をさせたいのでしょうね。 正解は ④she was not yet in her teens
のようです。ところが、そもそもteensというのは、-teenのついた“between 13 and 19 years old”(13歳から19歳)を言う単語で、「11歳」の時点でもうteensではありません。計算など不要です。ナンセンスな出題&解説です。おそらく出題者は、11歳を日本語の感覚で「10代」と思い込んで、このようなひどい作問をしたものと思われます。駿台にも苦情を申し上げましたが、なしのつぶてでしたね。問題作成に対するこの予備校の姿勢がうかがえます。

 次に、同じ駿台の模試から、第2問Cの問1を見てみましょう。応答文の完成」という新傾向問題です。生徒たちには、2番目、3番目の選択肢が大きなヒントになるよ、と私が指導している問題です。

Yuri: I heard you couldn't find your way to the new restaurant yesterday. Didn't you  have a map?
Ken: I did have one, but (  24  )

(A)I just couldn't work out    (A)that I had    (A)got started.
                            →          →       
(B)it was very difficult       (B)where I was   (B)to start with.  

 そもそも(24)に入るとされる文章の意味が分かりません。どういう状況なのか、たったこれだけの文脈で生徒に思い描けというほうが無理というものです。ただ難しくしたいがあまりに、こねくりまわしたという印象があります。およそ良い出題とは言えません。駿台の模試にはこういったレベルの問題が非常に多い。私は試験後、こんな問題できなくても、ちっとも構わないと生徒には公言しています。

 模試の生命線である長文問題」に関しては、選択肢は巧妙な言い換えになっているはずなのですが、他社の模試では、露骨に本文通りなどという低レベルの作問もかなり目立ちました。しっかりと練り上げて問題を出題して欲しいものです。生徒の英語の力がきちんと測れる出題を望みます。♠♠♠

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