旅人の話~心の在り方

 ある町がありました。一人の旅人がその町にやってきました。町の入口の門のところに一人の老人が立っていました。旅人は聞きます。「おじいさん、この町はどんな町?」おじいさんは聞きます。「あなたがいままでいた町はどんな町でしたか?」旅人は答えました。「いやあ、前にいた町は嫌な人ばかりでろくな町じゃなかったよ」 「そうですか、この町もあなたが前にいた町と同じ町です」

 また別の日に旅人が来る。「おじいさん、この町はいったいどんな町ですか?」おじいさんは聞く。「あなたがこの前にいた町はどんな町でしたか?」「私がいままでにいた町は、すばらしい町で、人々は親切で、あんなによい町はありませんでした」 「そうですか、この町もあなたが前にいた町と同じ町です」と答える。

 この逸話は致知出版社長の藤尾秀昭(ふじおひであき)さんから教えてもらったものですが、二人のやって来た町は同じ町です。この逸話の言わんとするところは、「その人の心が環境を決める」ということなんですね。同じものを見ても、その人の心の準備ができていなければ、見えたり見えなかったりする、ということを教えてくれる心に響くお話です。

    最近読んだ、桝野俊明『幸運は、必ず朝に訪れる。』(秀和システム、2017年1月)の中に、次のような禅僧の話が出てきました。

    ある修行僧が行脚の途中で、山中のあばら家に一夜の宿を借ります。天井は破れ、すきま風は吹き込む。床板をはがして燃やし、かろうじて暖を取る。そんな具合ですから、修行僧はわが身を嘆きます。「よりによって、こんなところで一夜を明かさなければならないなんて!」 もう、寝るしかない、とごろりと横になった修行僧はハッとします。破れた天井から美しい月明かりが差し込み、自分を照らしてくれていることに気づいたからです。瞬時に修行僧の心は転じます。「ああ、この身を月光が包んでくれている。なんとありがたいことだろう。この家に宿を借りられたことに感謝しなければ…。」 いかがでしょうか。このように、あばら家の一夜という状況は「みじめ」ととれる一方で、「ありがたい」と受けとることだってできるのです。それを決めるのは「心の有り様」です。みじめな気持ちをありがたいに転じる、マイナスをプラスに転じる、まさしくそれが禅の心、禅的発想です。(pp.169-170)


センター試験」も終わり、その結果に一喜一憂している時期ですが、「自己ベスト」と言って浮かれていては二次試験でこっぱみじんにやられてしまいますし、「D判定だから…」といって悲観しながら適当に勉強していてはなりません。受験の世界は本当に何が起こるか分からないのです。高得点を取りながら落ちてしまった人、D判定でひっくり返して見事逆転合格を果たした生徒、これらを山のように見てきました。同じことをやるにしても、この一か月間の「心の在り方」が大切です。❤❤❤

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