まねてはいけない!マズい英語

 『スーパーアンカー英和辞典』(第5版、2015年、学研)という学習辞典があります。私は現在進行中の仕事で、この辞典を隅から隅までなめるように読んでいますが、本当に素晴らしい辞典です。このクラスの学習辞典でありながら、大辞典並みの情報量に驚かされます。私の大好きなロングマンやオックスフォードの辞典を、よく読みこんでおられることが手に取るように分かります。編者は山岸勝榮(やまぎしかつえい)先生です。

 山岸先生は、例の「宝島事件」の際には(今の若い先生方は「宝島事件」もご存じない方が多いようですから、私のブログ記事コチラコチラをご覧ください)、いち早く副島&宝島の誤謬を指摘して、客観的な評価を下してくださった方で、私も大いに感謝したものです。⇒コチラです  当時から、英語の用法について幅広い知識と鋭い直感・観察力をお持ちの学者として、尊敬しておりました。

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 そんな山岸先生が最近、『まねてはいけない!マズい英語―辞書の権威が辞書にダメ出し』(学研プラス、全190頁、1620円)という本を出されました。英語のタイトルはSorry, but your English is a bit off ! となっています。「まえがき」にはこんなことがうたってありました。

《日本人[日本語]的発想》に基づいた英語は日本人が話したり書いたりする英語に頻繁に観察されるだけでなく、英語の専門家が編纂した和英辞典にも、訳語・訳文の形で少なからず発見される。そこで本書では、そうした英文・訳語・訳文を実例をあげながら検討していきたい。―「まえがき」より

 一読してまず驚かされることは、日英語の分析の緻密さです。これぞプロと唸るほどの正確さです。きちんとした日英語の分析に基づいての指摘だけに、非常に説得力があります。和英辞典に堂々と載っている表現で、日本語の表す意味と英語の表す内容が一致していない例が、ふんだん挙げられています。街中にあふれるミョ―な英語の看板や、案内板表示についてもダメ出しが多く見られます。街中の英語の誤訳例や、著者が長年教鞭をとってきた経験から分かった日本人英語の問題点も指摘し、どのように改めるべきかを検討・解説しています。いわば東京オリンピックまでに直しておきたい「日本人英語の処方箋」と言っていいかもしれませんね。英語の感覚を磨きたいと考えておられる先生方には、非常に勉強になる本と言っていいと思います。私も学ぶところが大の本でした。レベルが違います!

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