鈴木尚広選手

 もう最近のジャイアンツは気が抜けた戦いぶりで(1勝9敗 *その後4連勝するも広島に負け優勝をさらわれる)、守りのミスばかり犯しており、「しっかりしろよ!巨人!」と言いたくなります。先日もあまりにもふがいない戦いぶりに、巨人・老川オーナーが東京ドームを緊急訪問して「ファンの皆さんが失望感を持ち始めている。放っておくわけにはいかない。たるんでいるわけじゃないが、ミスが続くと、チーム全体が力が抜けているような印象を持たれる」 「ズルズルいっては困る。勢いをつけて臨むことなしにはクライマックスシリーズでの逆転もないだろうから、気合を入れて頑張ってほしい。とにかくファンをがっかりさせないよう頑張ってもらいたい」と喝を入れました。

 %e9%88%b4%e6%9c%a8%e5%b0%9a%e5%ba%83んな体たらくの巨人軍ですが、私の大好きな選手に足のスペシャリスト鈴木尚広(すずきたかひろ)選手がいます。鈴木選手は、1978年4月27日生まれの37歳で、プロ20年目。巨人の生え抜きの中では最年長選手です。福島県相馬市出身、身長180cm、体重78kgで高校三年の1996年にドラフト4位で巨人に入団。2016年の年棒は6,000万円です。試合も終盤、ここぞというときに代走で彼の名前がアナウンスされると、球場にどよめきが起こり、割れんばかりの拍手喝采の中をさっそうと登場し、場内の雰囲気を一変させてしまう力を持った「代走のスペシャリスト」です。

 彼も入団最初の6年間は、怪我に苦しみプロの壁にぶち当たり、1軍での出場はなく厳しく苦難の時代を過ごします。2002年に一軍に初出場すると、翌年には104試合に出場するなど徐々に頭角を表します。しかし、選手層の暑い巨人軍にあっては、有力選手が次から次へと入ってくる中、なかなかレギュラーの座はつかめず、守備固めや代走としての役割がほとんどでした。そんな中、原監督時代、自分の一番の能力である走塁の技術に磨きをかけ、走塁のスペシャリストとして試合の重要局面で起用されると、カリスマ的存在感を発揮し、スタメン出場は少ないながらも、チームではトップクラスの盗塁数を記録。2015年にはオールスターにも初出場しました。今や巨人ではファンや選手、首脳陣からも一目置かれる存在です。

 鈴木尚広選手の凄い点は、若い時から個人トレーナーと契約し、食生活と体調管理に務めている点です(下記の著書にも詳しく出てきます)。年棒数億円を貰っているスター選手なら今や当たり前となった慣習ですが、若くて給料がそう多くない時期から個人トレーナーと契約して、体調管理には人一倍気を使っている選手なんです。本職の盗塁では、警戒されている中での盗塁成功率は8割を超えています。盗塁成功率の平均は65%ほどですから、相手に警戒されている中での驚異の8割超えはなんといってもすごい数字ですね。通算200盗塁以上の選手では史上2番目に高い成功率だそうです。盗塁のスペシャリストとして、レギュラー選手ではないもののオールスターに出場したのが2015年。プロ19年目でのオールスター初出場は、阪神の川藤選手に並ぶ、最も遅い初出場となりました。盗塁王となったヤクルト山田選手や、俊足の日ハム中島選手を抑えて、プロ野球選手が選ぶ「走塁No.1選手」に選ばれています。

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 そんな鈴木選手が2冊目となる著書を出版しました。Be Ready~準備は自分を裏切らない』(扶桑社新書、850円税別)です。タイトルのBe Readyという言葉は鈴木選手がスパイクに刺繍している言葉です。冒頭8頁には撮り下ろしの鈴木選手の写真が見られます。この本を読むと、彼がたった1回の代走登場のために、どれだけ周到に入念に準備しているか、その徹底度に感銘を受けます。彼は試合開始7時間前に誰よりも早く球場に到着すると、足湯・ストレッチ・40種類以上の細かなオリジナルトレーニングに日々のルーティーンと、集中力を高めスイッチを入れるために周到な準備を繰り返します。市販の天然水ではなく、飛騨の湧水にこだわるあたりもプロとしての姿勢を感じます。入浴剤の香りにもこだわる、と書いてありましたね。自分の出番が回ってくるまで、ベンチ裏で他の選手たちと会話したり、周囲と交わることはほとんどないと言います。まるで戦(いくさ)に向かうために刀を研いでいる武士のようだ、他人を寄せ付けない空気に包まれて、その姿には殺気すら感じると評する同僚たちがいます。逆境を乗り越えれば新たな自分と出会える、そして目の前には新たな世界が広がり、次なる目標が生まれる。そのために、自分のやるべきことを継続し積み重ね、「やり続ける」そして「やり遂げる。本の最後では、感謝の気持ちを忘れず「徳」を積むことの重要性を強調しています。そして彼の母の言葉で本を締めくくっています。「苦しいのはお前だけではないよ。悲劇のヒーローにだけはなってはいけないよ。苦しんだ分だけ、その先に幸せが待っているんだから」と。野球選手の本ではありますが、野球ファンのみならず、ビジネスマンにも教えの多い「人生本」となっています。「一走」に人生をかける男の生き様が描かれているいい本でした。まだまだ現役として長く活躍して欲しい選手です。

  先日も、ジャイアンツ新人の重信慎之介外野手が一軍昇格すると、初盗塁を決めました。6試合連続スタメンに起用されその間5盗塁を決めたのです。これまでは出塁しても硬くなりすぎていて本来の力を出せないでいました。そんなとき宿舎のエレベータで鈴木選手と遭遇。優しくかけられた言葉にハッとしたと言います。お前は俺とは違う。失敗してもいいから、とにかく思い切ってスタートを切っていいんだよ」 失敗を怖がってばかりで盗塁を試みなければ、いつまでもプロの水には慣れない。心にズシンと響いたと言います(スポーツ報知』の報道による)。

 そんな読み応えのある本でしたが、不思議なことに、支えてくれる家族への言及や感謝の言葉は一言もありませんんでした。やはり『週刊ポスト』で今年報じられた「泥沼家庭騒動」は本当のようです。12年間連れ添った夫人との関係が、暴力事件で警察沙汰になるほどにこじれて、現在離婚調停中とのことでした。残念なことですね。

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