須崎屋

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 誰もが知る長崎の名物「長崎カステラ」。私は大好きです。長崎県以外でも、このカステラを作るメーカーが星の数ほど存在しますが、2007年に長崎県菓子工業組合が制定した「長崎カステラ認定制度」により、一定の品質を下回るカステラを「長崎カステラ」として名乗れないようになりました。私は長らく「福砂屋」(ふくさや)のカステラを愛してきました。⇒私の解説はコチラです   最近では、さだまさしさんのご縁で「糖庵」(とうあん)のカステラも食べるようになっています。⇒私の解説はコチラです  そんな長崎カステラの中でも、最高峰と言われるものが「五三焼カステラ」というものです。「五三焼」の名の由来は、原料の割合である「卵黄と卵白の対比が5:3であるため」とも言われています(通常は5:5)。生地を膨らませる卵白と小麦粉の割合が少ない「五三焼カステラ」は、本場長崎のカステラ職人でも、ごくわずかな者だけが作ることのできる、非常に難しい逸品となっています。そんな貴重な「五三焼カステラ」の中でも、50年に及ぶカステラ職人として、人生の最高傑作と呼べる「五三焼カステラ」を完成させた職人がここにいます。

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 長崎県の南に位置する「南島原市」。この地に、知る人ぞ知るカステラの銘店があります。その名も「須崎屋」。創業はなんと1867年。100年以上も続く、カステラの銘工房なのです。長崎港まで海運業を営んでいた初代伊藤安次郎が、当時大変な貴重品であった長崎カステラを地元の人に食べてもらいたいとの思いから、長崎で作り方を学び、材料の小麦粉、砂糖を長崎から本業である海運船で運んで作ったのが始まりです。店の屋号は目の前の須崎港と、運搬船の名前「須崎丸」から「須崎屋」と名付けました。カステラは、上のようなきれいな化粧ケースに入ってきます。

 百年以上になるという須崎屋の店舗兼工房は、大昔の地震にも耐えた、古き良き昔の職人の手によるもの。この建物の一角で、何十年も前からカステラを焼き続けている方がいます。「須崎屋」第5代目当主「伊藤代二さん」。齢72歳。16歳の頃からカステラ職人としての道を歩み、カステラ職人歴50年以上という超ベテラン職人。そんな伊藤さんが、自分のカステラ職人人生の最高傑作を作りたいと考えだしたのは、70歳を目前に控えたころでした。「長崎市内の老舗以上の品質のカステラを焼きあげたい。」と、亡き父親が残した須崎屋に代々伝わるレシピの中から、特別な注文が入った時だけに焼いていた「五三焼」のレシピを発見したときから、伊藤さんの試行錯誤の道が始まったのです。昔と違って豊富な素材が入手できる現代。原料の品質も昔とは大きく違っていて、発見した「五三焼カステラ」のレシピ通りに作ってみても、満足いく焼き上がりにはなりませんでした。そこで伊藤さんが独自のルートで現在の最高品質の素材を集め、自らが誇る「焼きあげの技法」を組み合わせていきました。カステラに使われる材料は、「卵と砂糖、小麦粉と水飴や蜂蜜」のみ。抹茶カステラやチョコカステラなどのバリエーションが違うカステラは、これら以外の物を加えますが、ノーマルなカステラの材料としては、この他のものを入れる事は滅多にありません。バターを入れると「バターカステラ」や「スポンジケーキ」になり、「カステラ以外のお菓子」になってしまうからです。そこで、伊藤さんが考え出したのは、このカステラの材料の中から、それぞれ最高の品質を持つ物を集めていく手法。特別なルートを作りだし、入手したのは砂糖の最高品質と言われる「阿波産の和三盆糖」。1kg当たり一万数千円という、高級和菓子にも使われる砂糖です。水飴も、純粋な「米水飴」の中から、カステラ職人の間で喉から手が出るほど欲しいと言われる「相川の水飴」を特別なルートを作りだして入手。また、卵も自然豊かな地元島原で育てられた「太陽卵」を選択。小麦粉の品質も、粘り等を考えた特別製の物を使っています。ザラメは純度99%の「上一等氷砂糖」を砕いて敷き詰めています。「同じ材料でも複数の物を絶妙なバランスでブレンドしている」という点が注目されます。現在この五三焼カステラを焼き上げることのできる菓子職人は、長崎でもほんの数人と言われています。原材料の説明には「砂糖、卵、小麦粉、水飴、蜂蜜」。本当にこれだけしか使っていないのです。カステラ職人の人生とカンが編み出した、カステラ職人ならではの企業秘密ですね。しかしながら、この五三焼カステラには、致命的な欠点があります。それは、このカステラを作れるのは「1日10本限り」という点。白身の割合が大変少ないために、焼き上げるのにとても気を遣い、泡立て、中混ぜ、泡きりを丹念に行い、絶え間ない火加減の調整で慎重に一つ一つ焼き上げていくので量産ができないのです。この「須崎屋」の製造過程については、コチラに詳しく写真入りでレポートされています。通常のカステラに比べて卵黄が多く使われているため、焼き上がったカステラの色は黄色みが強く、しっとりふわふわ&もっちりとした食感が魅力です。その 深く濃厚な味わい深さとしっとり感、すっきりとした後味、まさにカステラの最高級品です。味わって食べています。美味しいです。❤❤❤

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