寝台特急カシオペアを追え

カシオペア 3月26日の北海道新幹線開業に伴い廃止される、寝台特急カシオペア上野-札幌)のラストランとなる上り列車が、20日午後4時12分ごろ、多くの鉄道ファンに見送られて札幌駅を出発しました。汽車旅ファンが一度は乗ってみたい列車を挙げたときには、必ず三指に入ると言われる寝台特急「カシオペア」です。札幌駅には20日午前11時25分ごろ、19日午後に上野を出発した下り最終列車が到着。約400人が出迎え、「さようなら」「ありがとう」と書かれたサインボードを掲げる人もいたそうです。下り最終列車では、車内放送で「長年愛してくださったカシオペアは今日で最後ですが、皆さんの心の中では永遠に走り続けます」と乗客に感謝を述べたといいます。カシオペア」は平成11年にデビューした人気列車。JR東日本はこの6月以降、ツアーのための団体列車として復活させる方針で、カシオペア」の名称も存続する見通しと聞きました。

 ところで、渡瀬恒彦さんが主演のTBS「十津川警部」シリーズ第20弾に「寝台特急カシオペアを追えという、私の大好きな作品があります。東京と札幌を結ぶ「寝台特急カシオペア」を舞台とした難事件に十津川警部が体当たりで挑みます。ゲスト女優の古手川祐子さんは、渡瀬さんたっての希望で実現したキャスティングでした。また脚本も、絶大な信頼をもつ竹山 洋さんに執筆を依頼。ストーリーだけを追いがちなサスペンス作品が多い中、登場人物の人間性を追いかけるドラマを書いている。今シリーズの初作品も担当し、頭と骨組みを作ってくれた」と、渡瀬さんは竹山さんを絶賛しています。人間ドラマと、巧妙に仕掛けられたトリックが描かれていて、他の十津川警部シリーズとは少し異色の作品で私は大好きです。もう何回DVDやテレビの再放送を見直したことでしょう。

【ストーリー】
 都内で14歳の少女・ミユキ(河辺千恵子)が誘拐された。犯人はミユキの父親・小野(後藤ひろゆき)に2億円を持って寝台特急カシオペアに乗るように指示。通報を受けた十津川警部(渡瀬恒彦)と亀井刑事(伊東四朗)は、東北新幹線で先回りしカシオペアに乗り込む。しかし十津川らが駆けつけた時には、小野も2億円も消えていた。車内に残り捜査を続ける十津川の前に、左肩に黒い蝶の刺青をした美しい女性・香織(古手川祐子)が現れた。香織は戸田(美木良介)と行動を共にしているらしい。香織が事件に関係していると思った十津川は、小西刑事(中西良太)に尾行を命じて帰京する。すると函館に着いた小西から、男女のカップルが函館駅の裏で射殺されたと連絡が入った。そしてその現場付近で香織の姿が目撃されていた。知らせを聞いた十津川は、急いで札幌へと向かう。


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50巻完結した西村京太郎サスペンス十津川警部シリーズDVDコレクション(東京ニュース通信社)(私も全巻買いました)の、第2巻『寝台特急「カシオペア」を追え』の冒頭の西村京太郎エッセイ「十津川警部と私」にはこんなエピソードが載っています。

 私は、新しい列車が走ると、必ず取材で乗ることにしている。「カシオペア」の時も、すぐ取材したが、日本では珍しく、最初から寝台特急として設計された豪華列車で、特に、カシオペアスイートの部屋は、一部屋しかなく、もちろん、ベッドは二つ、部屋の中にトイレ、シャワーもついている。その上、三方に窓があるので、ベッドに寝転んでいても、窓の外の景色を楽しめるぜいたくさだった。そんな旅行列車のせいか、必要があって来るというより、珍しいから来るという人が多かった。
 私が取材で編集者と乗った時も、列車は混んでいて、特にカシオペアスイートの部屋はとれなかった。仕方がないので、一級下の個室に乗ったのだが、どうしても、作品上、カシオペアスイートの部屋を見る必要があり、編集者と一緒に、見せて貰うことにした。この一つしかない部屋にぜいたくさから、多分、中年のカップルが乗っているだろうと、私は思っていたのだが、客室に乗っていたのが大学生らしい若い男が、それも、たったひとりで乗っていたので、びっくりしてしまった。私より編集者が、興味を感じて、「どうして、ひとりで乗っているんですか?」と、きいた。航空運賃よりも高い部屋である。しかもベッドは二つである。若い男は、なかなか教えてくれなかったが、編集者がしつこく開くと、こんな返事をした。「最近は、若い女性のひとり旅が増えて、このカシオペアにもそれらしい女性が乗っている。彼女たちに向かってカシオペアスイートを見に来ませんかと誘うと、必ず来ますよ」つまりカシオペアスイートを、ガールハントに使っていたのです。
 その後、二回ほどカシオペアに乗ったが、最近は、定年退職の記念に、夫婦でカシオペアスイートに乗るとか、結婚何十周年の記念に乗るとかいう、正常な(?)利用法が多いが、ミステリー作家の私の立場からいうと、あの青年の方が―。

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