Against all Oddsの新作展開

Against all odds 私のお気に入りの「アゲインスト・オールオッズ」(Against all Odds)のご紹介です。イギリスのAlakazamの製品ですから、その完成度は一級品です。

 宝くじ当選番号を予言するマジックです。日本でも似たような宝くじ抽選があります。「ロト6」です。1~43までの数字の中から選んだ6つの数字が合えば当選。ロト6の抽選には、数字が書かれた43個のボールを「夢ロトくん」という愛称の電動攪拌式遠心力型抽選機を使用して、遠心力で穴から出てきたボールを6個抽選しています。

 この作品「アゲインスト・オールオッズ」では、ロトのボールの代わりにカラフルな異なる数字の書かれた特製ボールカードデック」 を使います(1~52全部の数字が書かれたカードが2枚入っていますが、これをどう使うのかは定かではありません)。この「ボールカード」49枚を観客に渡し(52,51,50は取り除く)、好きなだけ混ぜてもらってから、最終カットして2つに分けてもらいます。観客に自由にどちらの山を使うか自由に選択してもらいます。さらに好きなだけテーブルにカードを配ってもらい、テーブル上、手の中に残ったカードのどちらを使うか選んでもらいます。使う方のカードを、横1列に6枚配ってもらいます(6枚以上あれば、さらにその上に重ねてもらいます)。2枚重なっている箇所のカードは、さらに上、下のどちらのカードを使うかを観客に自由に選んでもらいます。こうして、何回かの自由選択を繰り返して、最終の6枚を選んでもらいます。ここで、予め出しておいた予言の紙を観客に読みあげてもらいます。6枚、6つの数字は全て予言通りです!見事、1400百万分の1の確率の当選番号を当てたのです!選択は完全に自由です。言葉による誘導、マジシャンズチョイス等は一切使いません。クロースアップ手順の他に、パーラーやステージで演じられる手順の解説もあります。6つの椅子を使った<チェアテスト>風、大きなボードの<魔法陣>を使った予言も収録されています。

 マジシャンがデックに手を触れることは全くなく、すべては観客の手によって行われます。非常に説得力のある演出になっています。Mark Elsdonから版権を買ったのが約10年前。以来、チームで(Peter Nardi, Mark Elsdon, Dave Loosley, Andy Smith)ずっと改良を加えてきたと言います。Alakazamらしい素晴らしいトリックですが、私見では次のような弱点を補強すると、さらによいものになると感じました。♠♣♥♦

(1)最初に表向きですべての番号を見せることができない。

(2)バラバラの番号があることを確認できない。

(3)なぜ52,51,50のカードを取り除くのか、説得力のある説明(たとえば、当たる確率をさらに高めるため、とか)が必要である。

(4)1~52の番号で当選確率が1400万分の1とあるが、使うのは1~49なのでこの数字に信憑性があるのか?

<後日談>

guaranteed-jackpot-web-2 そうこうしていたら、最近同じ創作者のMark Elsdonが、「Guaranteed Jackpot(ジャックポット)」という新作品をイギリスのMagic Worldから発表しました。トレーラーを見てみると、上の作品と非常によく似ています(同じ作者だから当たり前か?)。いったいどこが違うんだろうと思って、フェザータッチ・マジックで購入してみました。ボールの代わりに「数字カード」を使うのは同じです。前作と違って純粋に数字が印刷されているだけのナンバー・カードです。この数字カードを観客に渡し、好きなだけ混ぜてもらいます。ここが違いますね。しっかりと全部が異なる数字のカードであることを確認してもらうことができます。前作では全部見せる、混ぜるなんてことは絶対にできませんでした。ここで、ロト6用の赤いバインダーを取出し、実際の宝くじ券を見せます。一旦裏向きで置いておきます。そうしたら次に、抽選に使うカードの枚数を決めてもらいます。1枚ずつカードを配っていって、観客に好きなところで「ストップ!」をかけてもらいます。抽選で選ぶ6個の数字を決めるために、テーブルに6枚ずつの山を作ります。こうして、いくつもの自由選択を繰り返して、最終の6枚を選んでもらうわけです。ここで、テーブルに予め出しておいたロト6宝くじ抽選券の表を見てもらいます。番号を観客に読みあげてもらいます。6枚、6つの数字は、全て実際の宝くじの番号と完全に一致しています!見事、1400万分の1の確率の当選番号を当てたのです!

★ 「数字カード」は完全手渡し検め可です。同じ数字のカードは入っていません。
★ 使う枚数は完全に観客の自由選択です。
★ 選ばれる6つの数字は毎回同じではありません。演技の度に変えることができます。
★ 予言は毎回変えられます。紙に書いておいても、実際にロト6を購入してその番号を予言として使うと面白いでしょう。
★ カードの技法は一切使いません。簡単です。
★ リセットは即完了します。
★ 違う予言のセットも数十秒で完了します。
★ 「宝くじ」、「賞金」、「当選」と言った興味を引くユニークなテーマでマジックを演じられます。 

 私が前作で問題点として指摘したポイントが、全てクリアされていますね。カードのカラフルさと、最後のカードの自由選択の点では、前作に見劣りしますが、全てを検めることができるようになった点、不思議さが大きく増したことは間違いないでしょう。当面はこの2つを使い分けることになりそうです。♠♣♥♦

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