岡村孝子渋谷公会堂

 ソロデビュー30周年を迎えたシンガー・ソングライター岡村孝子さんの、今年10月で一時閉館となった渋谷公会堂でのメモリアルライブ(9月27日)の模様が、WOWOWで12月27日に独占放送されました。私は若い頃から岡村さんの大ファンで、ずっと追いかけてきました。 「夢をあきらめないで」をはじめ、日本人、特に女性の心に残る名曲を数多く生み出し、2015年10月でソロデビュー30年を迎えた岡村孝子さん。柔らかく包み込むようなボーカルを携えて回る全国ツアーでは、各都市のファンを魅了してやみません。建て替えのため、10月4日をもって一時閉館となった渋谷公会堂。音楽ファンはもちろん、多くのアーティストに愛されてきたこのホールは、岡村さんにとってもソロデビュー3年目の1987年7月に初めて公演を催して以来、自身の成長を見守ってくれた思い出深い場所です。14回目となる今回のコンサートは、彼女の歴史、そしてホールの歴史を詰め込んだ思い入れたっぷりのステージとなりました。代表作の数々とともに、日本の音楽の歴史を刻んできた伝統あるホールの記憶も一緒に、映像として永久保存版のプログラムです。1987年の夏に始まり、最近ではほぼ毎年、年の瀬をこのステージで迎えてきて、今回で14回目。“渋公”へのありがとうの気持ちを込めて歌いたい、との挨拶から始まった「T’s GARDEN 〜渋谷公会堂 FINAL〜」です。

 プログラムは、ソロ・デビュー以前、「あみん」で活動していた33年前に書かれた「あの日の風景」から、ソロ・デビュー2年目に生まれた「夢をあきらめないで」はもちろん、最新アルバムのタイトル曲「NO RAIN,NO RAINBOW」まで、10月に「ソロ・デビュー30周年」となる岡村さんの、それぞれの時代に生まれたさまざまな色合いの作品が並びました。歌いながらマイクを持つ右手の4本指を立てて、観客に手を振る、一生懸命左手で大きくお客さんに手を振る、など昔の岡村さんのままです。曲が終わるごとに、マイクには入らないけれど「どうもありがとうございました」と深々と一礼をするのも往年の岡村さん通りです。誠実な人柄がうかがえますね。1部を終えて、2部で着替えてきた水色と花柄のワンピースはとっても素敵でした(写真)。とても50代には見えないなあ。

岡村孝子「T’s GARDEN 〜渋谷公会堂 FINAL〜」

 アンコールでは、昨日と変わらない日常を愛しいと歌う「ずっと」。観客は腕を上げ大きく揺らす振りをつけて参加しました。ステージも客席もひとつになって、和やかな笑顔で温かな音楽を作り上げています。フィナーレは、アップテンポの名曲「虹を追いかけて」。岡村さんの高音がせつなく、最後の“渋公”に響きわたりました。終演後、観客へのお礼とともに“渋公”への感謝とその別れを惜しむように、岡村さんと5人のバンドのメンバーは深々と腰を折り曲げて挨拶をしました。

<コンサート楽曲>
四つ葉のクローバー
勇気  ※この歌好きです
Time and Again
Heaven Knows
あの日の風景
あなたへ・・・
ふるさとにて
NO RAIN,NO RAINBOW  ※この歌好きです
暁の空
ポプラ
adieu
終わらない夏
夢をあきらめないで  ※この歌好きです
ありがとう
大切な人
あなたにめぐりあう旅
ずっと
虹を追いかけて

 さて、岡村さんは『毎日新聞』の中部本社版(愛知・岐阜・三重)に「虹のパレット」という連載エッセイを担当しておられます。最新版では、シンガー・ソングライターという言葉の世界に入ったきっかけが語られていました。ご紹介します。

 小さい頃、「ピアニストやピアノの先生になりたい」という、漠然とした夢を持っていた私が言の葉の面白さに気付いたのは16歳の時。伯父がくれた辞典がきっかけです。伯父は進学校で数学を教える教師。小学6年の夏休みに、親友3人と共に電車を乗り継ぎ、他県の母方の祖父母の家に何泊か泊まりに行ったことがあります。その時、伯父は私たちを昼間は渓谷に連れて行ってくれて、くたくたになるまで川遊びをさせてくれました。そして夜になると部屋に長い机を置き、そこで夏休みの宿題のドリルをみんなに解かせて、きっちり勉強タイム。祖母の手作りのちらし寿司(ずし)を食べ、昼寝をした後、スイカを食べたこと。夜、布団を並べて寝ながら「林間学校みたいだねー」と友達と話した、あの夏の日を今でも覚えています。

 そんな厳しくて温かい伯父が、私が高校に受験で合格した時、大変喜んでくれてお祝いにくれたのが「故事成語辞典」と「ことわざ辞典」。「孝ちゃん、お休みの日とか、一日中ページを繰ってなさい。世界が広がって面白いよ」と伯父はイタズラっぽい笑顔を浮かべました。お祝いだから、もう少し勉強から外れたものでも良いのに……と少しがっかりしましたが。パラパラと暇な時に見ているうちに、まんまと伯父の策にはまり、言葉の持つ奥深さのとりこになってしまいました。

 なぜ、数学教師の伯父が「言葉」を私に選んでくれたのかは分かりませんが、あの時、あの辞典をもらっていなかったら私は歌詞を書くこと、シンガー・ソングライターになることに興味を持たなかったのでは?と思います。夢を見つけた16歳。

 30年近く一人歩きを続けるたくましい“子供”「夢をあきらめないで」が今、カロリーメイトのCMソングとして使われています。澄んだ瞳の平祐奈さん、カバーしてくれているAnlyさん、黒板アートの学生さんも(そして、うちの娘も)、みんな、ちょうど私が夢を持ち始めた10代半ば。伸び伸び、すくすくと夢に向かって歩いて行ってほしい、と思います。

 そして、私もまだまだ頑張りますよー。30周年だもん。 (11月23日付)

 

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