多義語の指導

 多義語には注意が必要です。たとえば、capitalには、①首都、②資本金、③大文字、④重要な、⑤死刑の、といった多くの意味があります。ここで重要なことは、これらの意味がでたらめに派生しているのではないという点です。そこを押さえずに丸暗記してもすぐに忘れてしまいますし、何の力もつきません。これらの意味の間には何らかのつながりがあるということを認識しておかないといけません。私の授業ではいつもうるさく言っている重要なポイントです。それを教えてくれるのがcap-「頭」なんです。この基本義を押さえることで、上のcapitalのさまざまな意味がスーッと頭に入ってきます。「頭」に立つ都市で①「首都」ですね。最初に必要なお金(「頭」金)で②「資本金」、文の「頭」にくる文字で③「大文字」、「頭」にくるような大切な、で④「重要な」、「頭」をはねられるような刑で⑤「死刑の」というように、頭」を介在させることで、語義の流れを理解することが可能になりますね。capitalを引いて、私たちの『ライトハウス英和辞典』に載っている「語義の展開」図をご覧ください。これは島根県・津和野町出身の中尾啓介先生(電通大学名誉教授)の手になる労作で、高校現場の語彙指導にはずいぶん役に立つはずです。

 こういう勉強をしておくと、cap-で始まる数多くの単語が覚えやすくなるという副産物までついてきます。cap(帽子)は「頭」にかぶる物ですね。captain(主将)はチームの「頭」です。cape(岬) は半島の「頭」にある部分を言う言葉です。capture(捕獲する)は「頭」をつかまえることです。すべて「頭」に関係する単語ですね。 さらにはcapable(能力がある)は「頭」でできることです。そのほかにも、 cattle(牛) cabbage(キャベツ)captive(捕虜)escape(逃げる) chapter(章)などへと発展しそうです。先ほどの私たちの『ライトハウス英和辞典』capを引いてもらうと、「単語の記憶」の囲みが出てきます。これをうまく活用して忘れないように記憶に焼き付けるのです。巻頭の「目次」に、この囲みの一覧がありますから、それを抜き出してみると勉強になるでしょう。実際にそうやって飛躍的に語彙力を伸ばした生徒がいます。これは、千葉幕張総合高校の池田和夫先生の労作です。池田先生の2冊の著書語根で覚える英単語』(研究社、2008年)『語根で覚える英単語プラス』(研究社、2010年)も役に立ちますよ。

IMG_1264 同様のことを、今日は私の尊敬する山下りょうとく先生(河合塾)が、institutionという難しい単語を例にとって、分かりやすい解説「今日子と明日香の合格日記1「多義語マスター編」」を公開されましたのでご紹介します。先生は「核」のイメージと言っておられます。山下先生の『語感で覚える重要英単語 』(青土社)は受験に必要な重要語をこのやり方で体系的に解説した素晴らしい参考書です。おススメしておきますね。

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