西本刑事死す!

 DSC00687 由布院の帰りに福岡の丸善をのぞいていたら、西村京太郎先生の最新刊の『十津川警部 絹の遺産と上信電鉄』(祥伝社)が目にとまりました。何と帯には十津川班の若きエース 西本刑事、世界遺産に死す!とあるではありませんか。エーっ、おいおい、西本刑事といえば、亀井刑事に次ぐナンバー・ツーの若手のホープです。それが死んでしまうなんて…。西本刑事の趣味と言えば、旅行。高所恐怖症で飛行機が苦手であるため、主に車や鉄道を利用しています。鉄道には比較的詳しく、子供の頃は先頭車で前方の景色を見ることが好きだったようです。『恋の十和田、死の猪苗代』で結婚しましたが、新婚旅行中に新妻が殺されています。早速購入して、帰りの新幹線「さくら」(私はできるだけ「のぞみ」ではなく「さくら」に乗るようにしています。内装や座席が気に入っているんです)の中でむさぼるように読みました(岡山で「やくも」に乗り換え、やはり最新刊『裏切りの特急サンダーバード』(祥伝社文庫)を読了)。

 冒頭いきなり、警視庁捜査一課の西本刑事が、群馬県の世界遺産・富岡製糸場で毒殺されます。難事件に共に挑んできた十津川班の若きエースの死に、十津川班は凍りつきます。捜査を開始すると、犯行当日、西本が行動を共にしていた謎の二人組が浮上。九ヵ月前には、西本は捜査を仮病で休み、富岡を走る上信電鉄の写真を撮影していました。なぜ列車の写真を撮ったのか?やがて、高校の同窓生・牧野美紀の失踪が判明、十津川警部は西本の死との関連を疑います。そんな折、高崎の達磨寺で女性の他殺体が発見され、西本が達磨寺で特別祈祷をしてもらい、「彼女の苦しみを共有すること」と書き込んでいたことが判り…。後半は最近の西村先生の著作の特徴通り、シンガポール戦の歴史を絡めた歴史ミステリーへと展開していきます。以下は、表紙カバーに書かれた西村先生のことばです。

 上信(じょうしん)電鉄が走る富岡(とみおか)といえば、今や、世界遺産の富岡製糸場以外に考えられないが、太平洋戦争末期に、長野県松代(まつしろ)に巨大な地下大本営が造られた時には、この松代を守るために、何処(どこ)に防衛線を敷くかが問題になり、郡山(こおりやま)、沼田(ぬまた)、軽井沢(かるいざわ)を押さえて富岡が選ばれたのである。その理由が、上信電鉄だった。私鉄の上信電鉄の軌道(ゲージ)の巾(はば)が国鉄と同じなので、東京から物資や人間を運ぶ時、鉄道だけで可能だったからである。最初に移転したのは、陸軍中野(なかの)学校で、昭和20年4月に、富岡中学(今の富岡高校)に移転を完了。中野学校終焉(しゅうえん)の地が、富岡になった。富岡は、歴史の上で、平和の製糸場と戦争の陸軍中野学校の双方を受け入れたのである。

 あの世界遺産に指定された富岡製糸場で、亀井刑事に次ぐナンバー・ツーの西本刑事が殺される。まさに格好のテレビ化の題材になりそうですね。現在、西本刑事は森本レオ(テレビ朝日系)と堤 大二郎(TBS系)が演じています。今から楽しみです。今度はナンバー・スリーの日下刑事あたりが殉職するのでしょうかね。西村先生ももうご高齢ですから、最終作品へ向けて総まとめをしておられるのかもしれませんね。

IMG_0132

広告
カテゴリー: 日々の日記 パーマリンク

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中