Depend upon[on] it

 

 久しく英語の話題から離れてしまいました。決して遊んでいたわけではなく、講演会やら生徒の指導で忙しくしていました。英語の勉強も続けていますが、目の前の生徒たちの現状を見ると、何とかしてやらねばと、そちらに時間をとられてしまっています。今日は、ちょっと複雑厄介な英語の成句のお話です。

 文頭・文尾で使われる「大丈夫だ、きっと」という意味の成句depend upon itに、onもOKとして、dpend on[upon] itと示す学習英和辞典も多いようです(オーレックス、ユースプログレッシブ、E-gate、ジーニアス、プラクティカルジーニアス)。フェイバリットはdepend upon[on] itと示し、次の用例を挙げています。ウィズダムも同様です。

Depend upon it, she’ll succeed. 大丈夫、彼女は成功するよ。[フェイバリット]*

*面白いのは、この辞典の拡大版の『アドバンスドフェイバリット』では、見出しを逆にdepend on[upon] itとして、用例もDepend on it, she’ll succeed. と改悪してしまっている点です。同じ編者なのに…。

 私たちの『ライトハウス英和辞典』では、ボリンジャー博士・イルソン博士の校閲を受けた結果、「uponの代わりにonは用いられない」としてそのような注記を入れておきました(特にボリンジャー博士が強く反対されました)。海外の学習辞典に両方の形が収録されているので、果たしてどうなのか?という疑問が湧いてきます。まずはアメリカ英語からアルジオ博士の見解です。

 on が使われないとするのは誤りで削除されるべき。通常の使い方においては両方ともOKではあるが、uponよりもonの方が普通。この成句に限って言えば、OEDの中にはuponが21回、 onが5回出て来る。depend upon [on]と示すのがよい。ただこの成句は若干古風となっており、”beleive me”や “you can count on it”とか “you can be sure”などと言うほうが普通である。

 続いて、イギリス英語の立場からイルソン博士のご意見は、次の通りです。

 uponに比べたら頻度は落ちるがonも可能である。「uponよりもonは普通ではない」としておく。拡大版の”You can depend (up)on it.”においてはonもuponもどちらも使われる。  

A-Z グランドセンチュリーは、Depend upon itを成句として示すだけです(学習辞典としては一つの見識です)。アルジオ博士の「古風」というコメントを受けて私たちの『ライトハウス英和辞典』では、この成句は削除してありますが、もし示すとしたら頻度を考えて、depend upon [on] it とすべきでしょう。英米の辞典をただ写すだけの作業しかしていないと、こういう点は見過ごされがちです。

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