夢の実現へ向けて

 38年間の教員生活を締めくくるにあたって、今までに書きためたものを整理しておこうと思い、「活動一覧」を作成しました。単行本、辞典、英語の論文だけでなく、雑誌や新聞、パンフレットに書いたものまで、全部集めて一覧にまとめようというものです(松江北高の「研究紀要」(3月刊行予定)に掲載)。そんな作業の最中、以前勤務した、島根県立大田高等学校の進路指導部で出している合格体験記冊子『合格わが道』(No.25 2001年)の「巻頭言」にこんな文章を寄せておられましたよ、と同校の進路指導部長の坂井樹史先生が送って下さいました。当時、大田高校では、新米進路部長を務めました(3年間)が、組織で全員一丸となっての指導が功を奏し、それまでは国公立大学の合格者が40~50名だったものが、100名を越える結果を生徒たちが残してくれました。その勤務最後の年に寄せた一文です。少しはみなさんの参考になるかもしれませんので、再録しておきます。坂井先生、ありがとうございました。

 

夢の実現へ向けて

 

                                            進路指導部長 八 幡 成 人

 10年以上も前のことになる。私がアメリカに発注した商品が、どうした訳か福岡県に住む方へ誤って配送されてしまい、この方がわざわざ会社に確認をとり、親切にも品物を届けて下さった。名前を図師伸一郎、大学病院に勤める医師であった。共にマジックを趣味とし、私がトランプに興味があると知ると、伝説のカーデシャンエド・マーローのビデオを送って下さった。以来親交を深めてきたが、その彼が数年前医師を辞し、自分の会社を起こしプロのマジシャンになると言う。周囲からはずいぶんと反対もあったようだが、彼は自分の夢の実現にこだわった。日本で唯一医師免許を持つプロマジシャンの誕生であった。親友のMr.マリックが自分の一字と彼の姓をとって「ドクターZUMA」と命名した。その彼が、去る三月二十一日TV放映された「Mr.マリックの超魔術徹底解剖スペシャル2」にゲスト出演した。当然のことながら、夢を実現した男の顔は輝いていた。九州を拠点に活躍中であり、私も応援をしている。詩人ロバート・フロストは言う。「森に二すじの道があった。そこで私は―みんながあまり足を踏み入れない道を選んだ。その決定が、私の人生の全てを変えたのである。」私が色紙に書く「力を尽くして狭き門より入れ」も同じ気持ちである。ここに収められた卒業生の体験記は、自分の夢の実現に向けた格闘の軌跡である。そして夢の入口のドアに立った現在の決意表明でもある。これをじっくりと読むことで、読者も疑似体験ができる。「賢者は歴史に学ぶ」の精神で、どうか参考にしていただきたい。

 今年の大田高校は昨年に引き続き大躍進を遂げた。就職戦線厳しい中希望者は全員が早々と内定をもらい、公務員にも合格者を出した。私立・国公立の「推薦入試」も昨年以上の成果を収めた。中でも最も難しい国公立大学は、延べ一〇三名の現役合格者を出した(昨年度九十四名)。生徒諸君の努力に心から拍手を送りたい。今私はピーター・ドラッガーの次の言葉をかみしめている。「目標を達成した時は祝うべき時ではない。新しい目標を設定する時である。」画家の原田泰治氏にお会いした時、画集にサインをお願いすると、大きく、そして力強く一字「夢」と書いて下さった。(  )+(  )=8という計算式の(  )には4と4、2と6などいろいろな数字が考えられる。夢の実現にもいろいろな迫り方が可能であろう。それぞれの迫り方で、自分の夢を追いかけてもらいたいと思う。

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